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第三章 台風災害から学んだこと

 生涯忘れる事の出来ない日、それは平成3年9月27日。台風19号が襲来してきた日でした。

 毎年、2・3回は、台風の襲来を受けていましたが、その時祖母(当時88歳)が言っていた言葉を今も覚えています。「わしが生まれて、こんな台風の被害に遭ったことはないな」と、みかん畑のことを大変心配してくれました。

 島の南西斜面・平地は、海水による強風や浸水のため、みかん樹々が枯死し、港の船は壊れたり沈んだり、何百もの家屋は床上浸水などで、国の激甚災害の援助を受けました。我が家も、園地の1/3の樹々が枯死しました。先代から育ててきた何十年ものみかんの樹が、一瞬のうちに枯れてしまった時には呆然とし、これからどうしたらよいのか途方に暮れていました。

 そんな時、知り合いの人からの話で、有機農業への転換のきっかけを得ました。今までやってきた慣行農業の自然破壊を思い知らされました。土が死んでいては、みかんの樹は育つはずがありません。農家の利便性だけで農薬をかけて、害虫から樹を守り、多肥によって収量を増やすといった、一方的なやり方は間違っていたのです。樹は生き物であり、独自に生きる力を持っています。その恩恵を受けるために、何をしたら樹が喜ぶのか、みかんの樹と対話する事が大切だと分かりました。